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11.30
Fri

   まことに恥ずかしながら、
   若い頃、どうやってどのように生きてゆけばよいのか  
   皆目見当がつかなかった。
   にもかかわらず与えられたレールの上など走りたくない
   と若年のつっぱりだけはありあまった。
   ふりかえってみれば、結局、与えられたレールを
   よろよろたどってきたのだが。
   この世では
   誰一人所与からすんなり自由になれる者などありはしないことを
   少しは学び、当為は存在をおし隠すと告げる魔法の鏡に我が身を映し、
   方向音痴まるだしにもたもたさまようばかりの滑稽で狡猾な抗いに
   自分の始末をつけかね他者を傷つけながら無神経に生きてきた。
   かくのごとく簡単に言い捨てて卑屈におのれを睨む性癖にも
   そのなごりは失せることなく残っている。


   今、どうやって死んでゆけばよいのか
   わからない、とわずかながら気づき始めているところだ。
   不本意な与えられた死など死にたくないからと今さらに
   メタフィジカな念仏をうなったとして
   どうにかなろうものか。
   生にみちみちた死を死にきりたいなどと思いつのるは
   随分罰あたりな生き方を積み重ねてきたからには虫が良すぎると覚悟する。
   欲のみが先行し、我執の沼に溺れ、
   他人様を遠慮なくまきこんで危険なスピンに挑んだりびびったり、
   いつ千切れてももっともな怪しいタイトロープにしがみつき、
   よくぞ存(ながら)えてきたものだと悪運不可思議なことである。
   さればこそ、いよいよ免れぬ死に様さぐりだすためにも、
   おのれの今をなお心底疑う必要がありそうだ。
   以上、葉っぱが散り急ぐ時候に誘われての気ままな寸感のひとくさり。


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